岩手県のほぼ中央に位置する花巻市は、作家宮沢賢治の故郷としても知られています。
歴史が古く、東北屈指の温泉郷もあり、のんびりとした優しい風土があり、美しい自然と観光スポットがあり、そしてびっくりの花巻名物もあります。
人も街もやさしいイートハーブを体験できる花巻市のふるさと納税の取り組みについて伺いました。
花巻市の自然と温泉、そして人々の優しさに惚れ込んで移住。
現在は後輩移住者のための環境作りだけでなく、花巻市の魅力を全国に発信すべくシティプロモーションも精力的に行っている。
花巻市は平成26年度よりふるさと納税で返礼品の提供を開始しましたが、本格的に力を入れ始めたのは平成27年度からです。
ふるさと納税制度は、花巻市に生まれ、進学や就職のために地元を離れた方々もいらっしゃいますが、みなさんとても郷土愛が強く、そういう方の花巻を応援したいという気持ちにお応えする一つの手段だと思います。
また、返礼品に関しましても、花巻市の特産品をPRするよい機会になっているため、産業振興の意味でもふるさと納税は貴重です。
もちろんふるさと納税という形でご寄附をいただくのですから、税収増という直接的な効果があります。
しかし、ご寄附をいただいた方にお送りする返礼品という形で、花巻市の地場産業をもり立てることができているのが一番の効果です。
花巻市には豊かな自然が生み出すおいしい特産物がたくさんあり、お送りすると「おいしい」「また食べたい」と大好評です。気に入っていただいて、今度は生産者と寄附者が直接つながってリピーターになっていただくケースもあり、これはふるさと納税の大きな効果でしょう。
また、多くの方に知っていただき、褒めていただくことで花巻市の生産者や事業者の士気も上がっているようで、生産者のほうから「こんなものを作ったんだけど、どうだろう?」と話をもちかけられるようになったのも嬉しい効果ですね。
花巻市のふるさと納税寄附金の使い道は多岐にわたります。
市街地の活性化のために、公共施設などの修繕、リノベーション等の推進に活用させていただきます。
また、花巻市の魅力に実際に来て触れていただく交流人口拡大のため、「宮沢賢治童話村の森ライトアップ」や、温泉郷へのバス便の確保など、より花巻市が魅力的になるようなイベント、インフラも拡充中です。
花巻市は人が優しく、とても住みやすい場所ですが、より住みやすい環境を整備するため、子育て環境の改善や、農業のICT化、後継者育成にも取り組んでいます。
2018年度に件数が一番多かったのは果物類、とくにりんごです。特産のりんごはみつたっぷりでおいしく、時期によってさまざまな種類があります。
花巻市の返礼品の特徴はいろいろと選べるところです。たとえば形は悪いが味はおいしく、たっぷり量が入っている「わけあり」から、贈答用にもオススメの秀品まであるので、お好みによってお選びください。
りんごは保存がきくので通年申し込んでいただけますが、贈答用の秀品だけは、木から収穫してからすぐ、なるべく新鮮なうちにお送りしたいので、期間限定です。家族で召し上がっても、きっと「これまで食べたりんごと違う!」と感動していただけると思います。
東北の野菜はおいしいというイメージがあるためか、野菜も人気です。そして、実際に新鮮でおいしいですね。野菜は農家から直接送りますので、その時期の旬をお楽しみください。
また、毎月旬の野菜をお届けする定期便があり、「毎月どんな野菜が来るのか楽しみ」とか、「忙しいのでスーパーに買い物に行く手間が省けて便利!」というご好評の声をたくさんいただいております。
白金豚(はっきんとん)は、花巻市の特定事業者の商品です。美しいピンクの肉はきめ細かでやわらかく、なんと言っても違うのは脂です。脂身なのに脂っこくなくて、甘くておいしいのです。口に入れた瞬間に広がる旨味ぜひを味わっていただきたいと思います。
花巻温泉郷は30を超す旅館があり、高級旅館から約1,000人規模で宿泊できる大規模ホテルまで、多くの観光客が訪れています。この温泉郷の宿泊券もオススメです。
テレビ番組のダーツの旅で所ジョージさんが花巻市を訪れて飲んだドリンクヨーグルトです。
しつこくないのに濃厚で、本当においしいです。私も、今まで人生で飲んだヨーグルトの中で一番濃厚でおいしいと思いましたね。ぜひ飲んでみてください。
量もたっぷりなので、ご満足いただけると思います。
花巻市の返礼品一覧はこちら
花巻温泉郷の中には約千年前に発見されたと言われる温泉もあり、湯質は無色透明でサラサラしているところが多く、どなたにも入りやすいお湯ですが、中には少しとろみがあるような湯質の温泉もあります。
花巻温泉の魅力は、シーンに応じてお楽しみいただけるところです。昭和天皇もお泊りになった高級旅館もありますし、団体で楽しめるような温泉街もあります。ひなびた温泉宿で静かにくつろぎたいというご要望にお応えできるような宿もあるので、ぜひご自分なりの楽しみ方をここ花巻温泉郷でみつけてみてください。
宮沢賢治の生誕の地である花巻市には、賢治にまつわる施設やイベントが多いです。「宮沢賢治童話村」には大自然の中にさまざまな賢治の世界が表現されているので、お子様と一緒にファンタジーの世界で楽しく遊んでください。
一方、賢治の大ファンでもっと深く賢治を知りたいという方には、宮沢賢治記念館がオススメです。こちらは原稿や賢治の絵のレプリカがあります。また、宮沢賢治には作家だけでなく農業研究者、学者などさまざまな顔があります。
こういった業績の資料もあるので、賢治ファンにはたまらない施設だと思います。
花巻市には歴史のあるお祭りがたくさんあります。中でも花巻まつりは10台以上の山車、100基以上の神輿が繰り出す盛大なものです。
また、花巻に来て、忘れてはならないのが、「マルカン大食堂」です。
かつて、花巻市民の憩いの場であり、地元の誇りでもあったマルカン百貨店が残念ながら2016年に休業となってしまいました。中でもマルカン百貨店の大食堂は、花巻市のシンボルとして市民に愛されてきましたので、せめてこれだけでも残そうということで、若い世代の民間事業者が中心となり、クラウドファンディング等を活用しながら、「マルカン大食堂」を復活させました。
古き良き昭和の雰囲気をそのまま残した内装と、お子様ランチなど「ああ、あの頃楽しかったなあ」とみんなの郷愁を呼び覚ますバラエティに富んだレトロなメニューは、今も大人気になっています。
とくに高さ30センチ、箸で食べるソフトクリームは花巻市民のソウルフードとして、市民だけでなく観光客にも大好評です。
花巻市出身の宮沢賢治は、自らの心象風景の中にある理想郷を、イーハトーブと名付けました。お話をうかがっていると、すべてが美しく、何もかもが優しいイーハトーブの「こころ」は、やはりここ花巻にあったのではないかと思います。
官民一体で変わりつつある花巻市、そして何百年も前から変わらない花巻市、両方を体験しに行ってみたいですね。