長野県の南部に位置する豊丘村は、天竜川から伊那山脈まで、村全体が日本一とも言われる巨大な河岸段丘になっています。
下段は豊かな水田地帯や農工業地帯、中段では気候や地の利を活かした果樹生産、上段では手付かずの美しい山里の風景と、さまざまな顔と魅力がある村です。
全国でも指折りの生産量を誇るマツタケなど、返礼品も地元の特産物を中心に人気を集め、ふるさと納税制度の中で、大健闘している村なのです。
総務課 企画財政係 ふるさと豊丘応援隊担当
長谷川さま
2019年現在ふるさと納税業務の外部委託はしておらず、各業者への発注業務などを3名体制で奮闘中。
豊丘村がふるさと納税制度の利用を開始したのは平成20年度でしたが、平成26年度にクレジット決済が可能になってから、寄附申し込みが増えてきました。
それでも私がこの部署に異動してきた平成26年4月段階では、まだ申込みは1日1～2件というところでした。ふるさとチョイスに登録をしていたものの、まだページを作成していなかったんですね。
返礼品は果物やマツタケをメインに全部で8つくらいしかありませんでしたが、ふるさとチョイスに返礼品をアップしてなくてパンフレットのみの対応だったため、まずはふるさとチョイスにアップするところから始めようと思い、その準備に半月ほどかかりました。
すると、画像をアップして返礼品情報を掲載しただけで1日の申し込みが10件～20件くるようになりました。
その後、6月にクレジット決済が開始された瞬間でしたね。1日100～200件くらいの申し込みがくるようになり、同年8月には寄付額が1億年を突破しました。
ふるさとチョイスでクレジット決済が開始された当初は、全国で40団体ほどが全国に先駆けてクレジット決済を導入したと思いますがそのうちの一つが豊丘村だったことで知名度が一気に上がったことがが大きかったと思います。
お陰様で平成26年には件数にして約1万6000、寄付額は約4億円に上り、私たちとしては約3000万円くらいの目標を立てていたため嬉しい誤算でした。
皆様には小さい自治体を応援しようという気持ちを持っていただけたのではないかと思います。
お問い合わせも1日100件いただくこともあり、大変でしたが、1件1件丁寧に真摯な対応をずっと心がけました。まずは窓口の私のファンになってもらうつもりでやっていましたね。
やはり小さな自治体である村でふるさと納税制度を利用しているということで、全国的に知名度がぽんと抜け出したような、大きな効果を感じています。
全国紙や雑誌などの取材は1年で20回ほどありますし、日経マガジンやふるさと納税のムック本などにも掲載していただいておりまして、豊丘村では、広告費を一切使っていません。無料で、皆さんに注目していただいているので、感謝しています。
村民のみなさんも、さまざまなところに取り上げられることを誇りに思ってくれています。 農家さんも自分の作るものに高い評価をいただくことで、モチベーションが上がっていると思います。また、一過性では終わらず、個人の消費者と生産者がダイレクトにつながることもできるので、ふるさと納税の効果は大きいと思います。
平成26年度から、品目によっては農家さんの所得単価もどんどん上がっていると聞いているので、経済的にも効果があらわれています。
ふるさと納税寄附金の使い道は、教育や農業関連に力を入れています。
子育て支援では、子育て中の親御さんの負担をなるべく減らすような政策に使っています。たとえば、村の保育園では今までおかずは出していましたが、ご飯はご家庭で用意していただいていました
中学生の通学かばんの寄付、高校生の通学の定期券の補助など、これまで予算的に難しかったけれども村民の皆さんに「助かる！」と思ってもらえるような施策がふるさと納税のおかげで実現できているのはありがたいですね。
私は東京に住んでいたことがありますが、やはり豊丘村の果物の味は格別です。
自信を持ってオススメできますから、一度返礼品で味わっていただければ、絶対にリピーターになってもらえると最初から確信していました。
桃（あかつき）約5kgを１年間で2万2000ケースお送りしています。おそらく8割以上の方がリピーターになってくださっているのではないでしょうか。
「感激した」「全国一だ」「本物の桃ってこんな美味しかったんだ」などとお褒めのコメントをいただいています。
全国的にはあまり知られていませんが、豊丘村はマツタケの一大産地です。マツタケの出荷量は全国合わせても年間で45トン（平成26年度農林水産省調査）ほどですが、ここ豊丘村では豊作の年には10～15トンほども採れます。こちらも受付開始から数分でいっぱいになるほどの人気です。
りんごや梨もオススメです。とくにこのあたり（南信州地域）で品種改良された南水という梨は、他の品種より２～３度程糖度が高く、すごく甘いのでぜひ一度食べてみていただきたいですね。
近年は日本でもジビエ（野生鳥獣の肉）が人気です。
自然に恵まれた豊丘村でも、いのしし、熊、鹿などさまざまなジビエがあり、とくに鹿肉は高タンパク低カロリーで健康志向の方に人気です。
ジビエの最高峰と言えばやはりフランス料理ですから、ジビエとりんごのシードルを合わせて売り出していきたいと思っています。
まだあまり日本人には馴染みのない食材なので、レシピも合わせてお送りしています。
豊丘村の返礼品一覧はこちら
豊丘村では、季節に合わせてさまざまな果物狩りを楽しんでいただけます。味も最高ですから、とても人気ですよ。
豊丘村では田舎の景色を見てゆっくりしていただくのが一番ですが、夏場なら日本最大級のポットホール（滝壺）でのレジャーがオススメです。川の水も綺麗なので、景色を見てマイナスイオンを浴びていただくのもいいですし、滝壺に飛び込むアクティビティもあります。
豊丘村の道の駅「とよおかマルシェ」には、農産物の直売所があります。採れたての旬の野菜や果物をぜひ召し上がってください。
標高800mにある福島てっぺん公園は、空気も澄んでいて絶景そのもの。空がこれまでの人生でなかったほど近くに感じられるのは請け合いです。空飛ぶ写真が「映える」と最近では話題のスポットです。
今は豊丘村へ東京や大阪から来るのに4時間半くらいかかってしまいますが、2027年にはリニア中央新幹線（品川～名古屋間）が開通予定
大都会ではなく、自然がいっぱいの環境で暮らしたい人にはもってこいの土地になるのではないでしょうか。
とりあえず、ゆったとした大自然を体験しに来ていただきたいですね。民宿やゲストハウスも充実していて、ご主人が猪や鹿をさばいたり、川魚をとりに行ったり、もてなしてくれるようなところもあります。
まずはふるさと納税で豊丘村のグルメを味わってみてください。
おいしいものの宝庫、豊丘村、行ってみたいですね。ジビエ好きにはたまりません。
豊丘村には、グルメだけでなく、澄んだ空気や自然、青い空など、「おいしいごちそう」がたくさんあります。
こんな環境がリニア開通後には通勤圏になってしまうのですね。
滝壺ダイブもぜひチャレンジしてみたいです！
