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自治体インタビュー

【北海道東川町インタビュー】ひがしかわ株主制度とは?注目の、他とは違うふるさと納税取り組みの仕方

今回は、ふるさと納税の独自の取り組み方で魅力のあるまちづくりをしている、東川町役場の方にふるさと納税に関するインタビューをさせていただきました。気になる「写真の町」ひがしかわ株主制度(以下、「株主制度」という)についてや、東川のまちづくりについてなどをお伺いしました。

柳澤 奨一郎(やなぎさわ しょういちろう)様
北海道 東川町役場 東川スタイル課 東川スタイル推進室

東川スタイル課では、東川町を応援いただける方とのつながりをつくるためにふるさと納税を活用した株主制度や、東川町とつながりのある企業とのパートナーシップを結び、お互い有益な連携やサポートを行う東川オフィシャルパートナー制度などをはじめとした、個人や企業とのつながりをつくり育む取組を進めています。

個人や企業、大学機関をはじめとした多様な主体との連携により新たな社会価値の共創を行い、このまちが豊かになると共に日本や世界の未来を育む取組を進めています。

ふるさと納税に力を入れようと思った背景

1985年に世界で初めて「写真の町」を宣言し、「写真の町」東川町として文化によるまちづくりがスタートしました。「写真の町」という意味は写真やカメラのまちということではなく、自然と人と文化それぞれの出会いを大切にし、何処を切りとっても「写真映り良いまち」という理念で取り組んでいます。

1985年6月1日「写真の町」を宣言。宣言式の様子。

2008年に国がふるさと納税を制度化する際に、当時の担当者がこのふるさと納税を「写真の町」らしい取組みとして進めるために、ふるさと納税はまちを応援していただける方に寄付していただく制度なので、まちの未来に投資しているということと同じ意味合いになると考えました。

寄付してくれる方々を東川の株主と位置付け、まちの未来に投資をしていただく方とのつながりを大切にしながら、一緒にまちを育んでいこうということを理念に掲げ、この「写真の町」ひがしかわ株主制度が始まりました。

「ひがしかわ株主制度」とは?

ふるさと納税の仕組みを使った制度で、東川町の株主になって東川町に投資(寄付)をし、まちと継続的に関わりながら、東川町や日本の未来を育む取組に対して投資を通じて、まちづくりに参加いただきながら、町の未来を共に育むことを趣旨に、東川町ではふるさと納税を開始したときからこの制度を実施しています。

ひがしかわ株主になると贈られる「株主証」

東川の株主になると、株主証が発行され、株主が東川町にお越しいただいた際には、東川で様々なサービスを受けられたり、株主専用の滞在施設にご滞在いただけます。

ひがしかわ株主総会の植樹活動の様子

また、東川町の町づくりに参加する「株主総会」を通じたまちづくりへの参加により、共に町の未来を育む活動を行っています。

ひがしかわ株主制度(ふるさと納税)の効果について

今はネットで寄付できる窓口をつくり、たくさんの株主の方が増えている現状で、株主は3万人以上います。個人の方を東川の株主と位置付けることによって「まちの株主」という愛着を感じていただきながら、まちに関わっていただいている方が非常に多いと感じています。

株主になっていただいた方には、株主証の発行や、町外にお住まいの方は、特別町民に認定しています。ただ認定するだけではなく特別町民ですので、例えばまちの公共施設が町民価格で利用できる、あるいは株主としてまちのゲストハウスにお泊まりいただける、温泉街では株主の割引宿泊プランがあり、道の駅ではソフトクリームが割引になる、他にはレンタカーが10%オフで借りれるなどの、様々なサービスを受けることができます。

これによって定期的に東川に来ていただいて、まちの魅力を知っていただいたり、関係人口(交流人口)がこの株主制度を通じて非常に増えています。
まちに愛着を持って継続的につながっていただける方々が東川には多いことが、株主制度を続けてきて、大きな効果の一つだと思っております。

ひがしかわ株主総会での株主によるまちづくりへの意見交換。

また、まちに愛着を感じていただけるひがしかわ株主の方々が各地で宣伝していただいて、移住されてきた方から東川がすごくいいよと聞いたので来ましたという方もいて、自然と人が集まるということがあり、まちとしてはとても有難いと思っています。この株主制度が非常に大きな効果を生んでいると感じています。

寄付金の使い道について

株主制度が始まった当初から、株主の方に投資をしてもらうためには何が必要かということを考えて投資事業を設定しています。投資をしていただくためには、具体的に何をするのか、いつまでにするのか、いくら使うのかというのを明確にした上で、それぞれ愛着のある東川の事業に投資をしていただこうと考えました。


例を挙げますと、東川町で毎年開催されている高校生の写真全国大会、通称「写真甲子園」の映画化や、東川町は上水道がなく地下水で暮らしているまちとして豊かな水を守る取り組みなどに寄付金を活用しています。

また、まちの中の人だけに効果がある事業ではなくて、必ず投資をしていただいた方にも何かしらのつながりがある事業を投資事業として設定しています。
写真甲子園の映画を制作し、全国公開された際には、投資をしていただいた株主の方にその映画の上映券お贈りし、映画を見ていただきました。

東川ワインの振興事業では、通常町内でしか販売されないワインを、株主の方にも買っていただける仕組みを作ったり、オーナーズハウスという株主の方等のゲストハウスを整備する事業など、まちが豊かになると共に株主からの投資をいただき株主とのつながりを育むものを投資事業として設定しているのが特徴的なところです。

あくまでお金を集めて豊かになるということではなく、株主とつながり一緒にまちを育てていきましょうという趣旨を大事にしてきました。

ひがしかわ株主制度の株主優待(返礼品)の魅力について

東川町では返礼品は株主優待として取り扱っております。投資していただいた金額によって株主優待をお贈りしていて、地域の資源となるお水や、東川米というお米、他には家具のまちなので家具、クラフト製品が中心となります。

イチオシは東川米

東川のお水で育まれたブランド米、「東川米」です。JAひがしかわを中心に安心安全のお米づくりを徹底し、東川独自の厳しいルールをつくり一定の基準を満たしたものだけを「東川米」と呼びます。非常に有名ブランドとなり、株主優待で選んでいただく方がほとんどです。

実際に昨年度とれたお米は全て在庫切れになっており、現在、【令和元年新米予約】東川米定期便を受付しています。

https://higashikawa-jip.jp/stock/gifts/higashikawa-shinmai/


また、現在力を入れているのは一定金額を投資していただくと、定期的に商品が届くというサービスです。月に一度、お水なら1年間、お米なら半年間、あるいはその時期にとれるお野菜を定期的にお届けするといった継続的に東川とつながりがある株主優待に力を入れております。

東川町の見どころについて

こだわりのお店がたくさん!

8,000人の小さなまちなのですが、おしゃれな飲食店や雑貨店など60以上のお店があり、東川はカフェのまちとも言われています。


四季折々の自然の中で感性を磨き、それぞれの営みの中で地域の人たちが影響し合いながら、本質的な価値を大切にした自分らしい生き方を育む、そんな個性豊かな人々が営む良質なカフェや雑貨、飲食店などを巡っていただいて東川の魅力を発見していただければと思います。

東川スタイルとは?

東川町は国内外からの定住者が増え、四半世紀で人口が約20%増加、さらには、日本唯一の公立日本学校やふるさと納税を活用した「株主制度」などにより新しい人の流れが生まれ、このまちを育んでいます。


人口8,000人のまちに60以上の個性的な小さなお店があり、カフェ、飲食店、ベーカリー、ショップ、工房などが営まれ、そのお店の多くは経済価値だけを重視するのではなく、生活価値と経済価値のバランスをとりながら、Life(くらし)のなかにWork(しごと)を持つというライフスタイルを重視していて、豊かな自然環境の中で、「らしさ」を追求し、このまちで暮らす人びとによって育まれてきた「スタイル」が、未来社会の価値基準「東川スタイル」として、これからの社会を予見する未来の価値基準として注目されています。

東川町としてお伝えしたいこと

東川町は「写真の町」として、「自然」や「文化」、そして「人と人との出会い」を大切に「写真映りのよいまち」を進め、2014年に世界中の人々と文化が出逢い、世界中が笑顔に溢れる「写真文化首都」を宣言しました。


写真文化の首都として、株主と一緒にまちづくりを続けてきた株主制度の取り組みが、今、新しい社会価値としてこのまちが豊かになると共に、日本や世界に対して良い効果をもたらせるような未来を育む取り組みになるのではないかと考えています。

現在、株主と一緒に日本の未来を育むプロジェクトを実現させようと、投資プロジェクトを新しくつくり、その実現に向けて力を入れています。
プロジェクトの実現に向けて、株主やオフィシャルパートナーの企業、大学の機関など多様な主体との連携を進めているので、今後も株主制度に力を入れていきたいと考えています。

編集後記

今回の取材で、ひがしかわ株主制度のお話から東川町のまちづくりに関するお話などをお聞きして、こんなに興味深い取り組みをしている自治体があったとは!と、驚きと同時に非常に感心しました。実際に、株主やまちの交流人口がどんどん増加していることにも納得です。

また、東川では国際交流もやっていて、海外事務所が5箇所あり、公立の日本語学校は全国で東川だけが運営しているそうです。常時に2~300人以上の留学生が滞在し、日本語を勉強しているのだとか。

私事ですが、今回の取材前にタイに訪れたとき、日本語を勉強しているタイ人と出会い、東川に留学することが決まった、とお聞きしました。その時は、なぜ大きな都市ではなく東川に?と疑問に思いましたが、こういうことだったのですね!

他にも東川の様々な魅力をお聞きして、ぜひ一度足を運んでみたいと思いました。カフェ巡りなどをして「東川スタイル」を実際に体感してみたいですね。きっと東川には面白く魅力的な人も多いのだろうなと感じました。今後も東川町に注目していきたいと思います!

ABOUT ME
坂本 和佳
北海道出身。食べることが大好き!今年のふるさと納税はどこにしようか、魅力的な自治体さんばかりで迷ってしまいます。 地域それぞれの魅力やグルメを是非みなさんにもお知らせしていきたいと思います。
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