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【個人事業主・年金受給者】 ふるさと納税のやり方と控除限度額

地域の特産品やなどの返礼品がもらえることで話題のふるさと納税ですが、個人事業主やフリーランスの方、そして年金受給者の方も活用できます。
この記事では自営業の方や年金受給者の方がふるさと納税を利用する方法と、税控除の限度額などの注意点を税理士が詳しく解説します。

※本記事は、加藤公認会計士・税理士事務所の監修のもと作成しております。

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目次

自営業(個人事業主・フリーランス)の方向け ふるさと納税の控除上限額の計算方法

ふるさと納税の限度額は、今年度の所得が確定しなければ正しい数字を求めることができません。
そのため前年度の所得を参考に今年度のおおよその限度額を算出する必要があります。寄付金控除の限度額を超えてしまうと、その全額が自己負担になってしまう注意が必要です。
自営業(個人事業主・フリーランス)の方向けの計算方法をご説明します。

計算に必要な書類

  • 前年の確定申告控え
  • 住民税課税決定通知書(納税通知書)

計算に必要な書類は上記の2点です。

ふるさと納税 控除上限額の計算式

まず、「住民税課税決定通知書」を用意します。「住民税課税決定通知書」は毎年6月ごろに送付されます。この書類で「個人住民税所得割額」をチェックして、次の式に当てはめます。

控除上限額=【(個人住民税所得割額×20%)÷ [90% – (所得税率× 1.021)]】+自己負担金2000円

ふるさと納税控除上限額の算出

課税所得金額ふるさと納税の限度額
-195万円以下住民税所得割額 × 23.559% + 2000円
195万円超 – 330万円以下住民税所得割額 × 25.006% + 2000円
330万円超 – 695万円以下住民税所得割額 × 28.774% + 2000円
695万円超 – 900万円以下住民税所得割額 × 30.068% + 2000円
900万円超 – 1800万円以下住民税所得割額 × 35.520% + 2000円
1800万円超 – 4000万円以下住民税所得割額 × 40.683% + 2000円
4000万円超住民税所得割額 × 45.398% + 2000円

※金額はあくまで目安です。
確定申告書の控えに記載されている「課税される所得金額」を上記の「課税所得金額」に当てはまる式に住民税所得割額を代入することで前年度の限度額が算出できます。収入が去年と同等であれば、去年の確定申告書の控えと住民税決定通知書から計算に必要な情報を確認できます。

自営業の人がふるさと納税をするメリット・デメリット

自営業・個人事業主・フリーランスの方がふるさと納税を行う場合は、それぞれメリットとデメリットがあるので、詳しくご紹介します。

メリット1 2000円の自己負担で特産品をお得に受け取ることができる

給与所得者の方だけでなく、個人事業主の方でもふるさと納税を行った場合は寄付に対するお礼の品(返礼品)を受け取ることができます。返礼品にはその地方特産の米、野菜、肉、魚などの地域の特産品がそろっており、事実上2000円の負担で魅力的な品を受け取ることができます。

メリット2 確定申告を元々行っているので始めやすい

給与所得者の方と同じく、自営業を営む方もふるさと納税で寄付した金額に応じて税控除が受けられます。また、自営業の方はもともと確定申告を行っていますから、申告書を作成する時、「寄附金控除」の項目に、ふるさと納税について追加で記入するだけで済みます。一般的な給与所得者の場合、「確定申告」を行うことが面倒と捉える人も多いですが、自営業・個人事業主・フリーランスの方がふるさと納税を気軽に始めやすいのがメリットです。

デメリット1 所得の変動があるので税控除上限額に注意が必要

ふるさと納税での税控除上限額は年間所得によって決まります。自営業の場合は年によって数百万円単位で収入が変動することも珍しくないため、12月頃になるまでその年の課税所得がはっきりせず寄付金額を決めづらいのがデメリットです。
税控除上限額を超えて寄付を行った場合、その分は“純粋な寄付”となり税控除の対象になりません。逆に、12月になって限度額に余裕があることが分かり、駆け込みで寄付を行った場合、自治体によっては翌年の寄付の扱いになることもありますのでこちらも注意が必要です。

デメリット2 「ワンストップ特例制度」が使えない

確定申告の必要有無チェックチャート確定申告が必要かどうかを簡単にチェックすることができるシートです。

ふるさと納税の税控除を申告するには確定申告のほか、より手軽な「ワンストップ特例制度」を使う方法もありますが、自営業の場合は「ワンストップ特例制度」が使えません。
「ワンストップ特例制度」とは確定申告を行わなくても、ふるさと納税の寄付金控除を受けられる仕組みのことです。 ふるさと納税先の自治体が、1年間で5自治体までであれば、この制度を活用できます。確定申告に比べ簡単な手続きで済みますが、この制度を使えるのは、もともと確定申告の必要がない給与所得者に限られ、自分で事業を行い納税している自営業(個人事業主・フリーランス)の場合は使うことができない制度です。

ふるさと納税時の確定申告方法

確定申告の申告書作成では、ふるさと納税を含めて記入しましょう。記載もれ、資料の添付もれがあると税控除が受けられなくなるので注意が必要です。ここでは申告書の記入方法を紹介します。

確定申告書に所得税、住民税の両方に記入する

青色申告の個人事業主が使用する様式は「申告書B」です。
税控除が受けられる対象は所得税と住民税ですが、両方で控除を受けるためには別々の項目に寄附金の額を記入する必要があります。

所得税控除は「申告書B」第一表に2000円を引いた額を記入

確定申告書に所得税、住民税の両方に記入画像出典:国税庁

まず、所得税控除を受けるためには申告書B第一表に記入する必要があります。
第一表の左下部分にある
所得から差し引かれる金額―寄付金控除―⑯
の欄に寄附金額から2000円の自己負担額を引いた額を記入します。寄附金が5万円の場合は「48000」の数値を記入します。

住民税控除は「申告書B」第二表の2か所にそのままの額を記入

確定申告書に所得税、住民税の両方に記入画像出典:国税庁

そして、住民税については申告書B第二表の右側中央部にある
所得から差し引かれる金額に関する事項―⑯寄附金控除
および、申告書B第二表の右側底部にある
住民税・事業税に関する事項―住民税―寄附金税額控除―都道府県、市区町村分
の2か所の欄に寄附金額をそのまま記入します。寄附金が5万円の場合、こちらに記入する数値は「50000」となります。

「申告書B」添付資料台紙に寄付金受領証明書を貼り付け

寄付を証明するために、自治体が発行する「寄付金受領証明書」を、申告書B添付資料台紙の
③寄附金控除関係書類
の欄に自治体が発行した寄付金受領証明書を貼り付け提出します。なお、電子申告の場合は、「寄付金受領証明書」の添付が省略できます。

特に住民税に関する申告書B第二表の記載漏れと、証明書の添付漏れがないように注意しましょう。

iDeCoや小規模企業共済を利用している人は注意が必要

iDeCo画像出典:iDeCo

自営業者の方でiDeCo(個人型確定拠出年金)や小規模企業共済を利用している人は税控除上限額に注意が必要です。
iDeCoや小規模企業共済の掛金は確定申告で「小規模企業共済等控除」として所得控除を受けることができます。つまり、iDeCoなどの控除で所得税と住民税を減らすことができますが、同時にふるさと納税の控除上限額も下がりますから、算出する場合には注意する必要があります。
同様に「住宅ローン控除」「医療費控除」などもふるさと納税の寄付上限額に影響しますので、忘れずチェックしておきましょう。

契約している税理士がいれば直接聞くのが一番!

個人事業主の方で帳簿作成や確定申告を税理士に依頼している場合は、ふるさと納税についても併せて担当の税理士に相談するのが最も確実な方法です。

税理士は税金の専門家ですから、最新の法改正や条例改正などあらゆる要素を考慮した上で、税控除が受けられるかどうか、限度額以内の最大金額はいくらになるかなどの試算をしてもらうことができます。

また、年間収入を考慮して今年中に寄付を行うのがよいか、翌年に延ばすべきかなどタイミングについてもアドバイスが受けられます。ぜひ担当の税理士に相談してみましょう。

年金受給者向け ふるさと納税の上限控除額の計算方法

年金所得のみの方も、もちろんふるさと納税制度を利用することができます。
年金には老齢基礎年金、老齢厚生年金、企業年金などがありますが、これらは「雑所得」に当たり、所得税と住民税が発生します。この税も給与所得者と同様に、確定申告やワンストップ特例制度の申請をすれば控除を受けることができます。

控除上限額の計算式

年金受給者の場合も、住民税課税決定通知書で個人住民税所得割額を確認して以下の式で計算できます。
控除上限額=【(個人住民税所得割額×20%)÷ [90% – (所得税率× 1.021)]】+自己負担金2000円

年金受給者の人がふるさと納税をするメリット・デメリット

年金受給者の方特有のメリットとデメリットもあります。メリットとしては次のような点が挙げられます。

メリット1 2000円の自己負担で特産品をお得に受け取ることができる


もちろん年金受給者の方もふるさと納税の寄付に対する返礼品を受け取ることができます。事実上2000円の負担でお米やお肉、フルーツといった地域の魅力的な特産品をもらうことができるので、ふるさと納税を活用するのがおすすめです。

メリット2 手軽に申し込みができるワンストップ特例制度を使える

確定申告の必要有無チェックチャート確定申告が必要かどうかを簡単にチェックすることができるシートです。

年金受給者の場合は公的年金等の受給額合計が400万円以下の場合、確定申告が不要のワンストップ特例制度で税控除の申告ができます。ふるさと納税先の自治体が、1年間で5自治以下。かつ、確定申告の必要がなければ寄付先の自治体に書類を送付するだけの簡単な手続きでふるさと納税を行うことができるのが大きな魅力です。

デメリット1 収入が一定額以下の場合は税控除が受けられない

次にあてはまる場合は、ふるさと納税を行っても税控除を受けることができません。
・65歳未満で公的年金等の受給額が105万円以下
・65歳以上で公的年金等の受給額が155万円以下
この場合では、所得税と住民税がともに0円です。
所得税だけを見た場合、65歳未満の方は受給額が108万円以下、65歳以上の方は受給額が158万円以下で納税額0円です。
そもそも所得税や住民税の税額がない場合には、ふるさと納税は全額が“持ち出し”となり、税控除の対象にはなりませんので注意が必要です。

年金以外の給与所得、家賃収入等がある場合にはどうなる?

年金に加えて給与所得がある方や、所持するアパートの家賃収入などがある方も、ふるさと納税で税控除を受けることができます。
アルバイトなどで年金と給与所得がある場合は、公的年金所得と控除、給与所得と控除の金額をすべて合算して算出します。
同様にアパートの家賃収入などの不動産所得がある場合も、年金収入による雑所得と不動産所得、控除額を合算した合計額で個人住民税所得割額を割り出して算出します。
計算式は次のようになります。
個人住民税所得割額 = (所得金額 – 所得控除金額)×10%
控除上限額=【(個人住民税所得割額×20%)÷ [90% – (所得税率× 1.021)]】+自己負担金2000円

確定申告は必要?ワンストップ特例制度は利用できる?

年金受給者の場合も税控除を受ける場合には確定申告やワンストップ特例制度を利用して申請する必要があります。通常は確定申告を行いますが寄付先の自治体が5か所以下で、ふるさと納税がなければ確定申告の必要がないという、この2つの条件を満たす場合に使うことができます。
各種の年金は雑所得に当たりますが、年金受給者の場合は「確定申告不要制度」が設けられています。受給額の合計額が400万円以下で源泉徴収されていれば確定申告は不要になりますので、ふるさと納税もワンストップ特例制度で利用できます。
しかし、アパートの家賃収入など、年金の以外の収入が年間20万円以上ある場合や、医療費控除などでもともと確定申告をする必要がある場合はワンストップ特例を使うことができませんので、確定申告を行う必要があります。

ワンストップ特例のポイント

ワンストップ特例は 所得税の確定申告が不要ですが、この場合、所得税は控除されないの?その分は損するんじゃないの?という論点があります。

▼確定申告
所得税控除 5%~45%
住民税控除(基本分)10%
住民税控除(特例分)100%-(所得税率5%~45% + 住民税率10%)
控除 合計 100%

▼ワンストップ特例
所得税控除 0%
住民税控除(基本分)10%
住民税控除(申告特例控除)100%-住民税率10%
控除 合計 100%

ワンストップ特例では、確定申告しないため、所得税の控除がとれない。その代わり、住民税控除(申告特例控除)が用意されています。
ということで、確定申告であってもワンストップ特例であっても控除額は同じです。損も得もありません。

年金受給者の方がふるさと納税をするときの注意点

年金収入の場合は公的年金等控除額が比較的大きいため、ふるさと納税で税控除される余地が残っていない場合がしばしばあります。

医療費控除や住宅ローン減税の同時利用に注意

年金以外の収入がない場合で「社会保険料控除」「生命保険料控除」「医療費控除」「住宅ローン減税」などを受けている場合には注意が必要です。これらで税控除の限度額を既に使い切り、ふるさと納税で新たに控除を受けられる余地が残っていないことがあります。その場合、ふるさと納税で寄付した額はすべて“出費”となり税控除の効果はありません。シミュレーションサイトを利用して、控除上限額を確認してみましょう。

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監修者紹介/税理士 加藤浩志
加藤公認会計士・税理士事務所    <監修実績> ・NHK ドラマ 監査法人 ・ドラえもん社会ワールドお金のひみつ
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