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ふるさと納税の基本

ふるさと納税制度の新制度を解説。2019年、何が変わった?【税理士監修】

今ではすっかりお馴染みとなった「ふるさと納税制度」。
少ない自己負担で住民税や所得税の控除や還付が受けられたり、納税先の自治体から魅力的な返礼品をもらえたりすることから、制度開始以降、年々利用者数を伸ばし続けています。
しかし、2019年6月よりこの制度が改正されたことをご存知でしょうか?
興味はあったけれど、なかなか参加するきっかけを掴めなかった人も、この機会に「ふるさと納税」をより深く知ってみてはいかがでしょう。

ふるさと納税とはどんな制度?基本をおさらい!

ふるさと納税の寄附から住民税減税までの流れふるさと納税を利用した人が、寄附をしてから確定申告により住民税が減税されるまでの流れを図解しています。

「ふるさと納税」とは、自分の生まれ故郷や支援したい自治体に対して、「納税」という名の「寄付」を行う制度のことです。
寄付を行うと、その合計額から2,000円を引いた金額が、住民税や所得税の控除・還付の適用対象になります。

これらの控除・還付を受けるために、制度開始当初は確定申告を行うことが必須でしたが、2016年に導入された「ワンストップ特例制度」により、ある一定の条件を満たせば確定申告を行わなくとも「ふるさと納税」による寄付金控除が受けられるようになりました。

ではここで、「ふるさと納税」をして税金の控除を受けるまでの基本的な流れを見てみましょう。

ふるさと納税をして税金の控除を受けるまでの基本的な流れ

ふるさと納税の流れふるさと納税の流れをステップ形式で解説しています。

(1) 自分の年収を調べる

ふるさと納税によって受けられる控除の上限額は、年収や家族構成、住んでいる地域などによって異なります。前年度の確定申告書や源泉徴収票などを参考に、今年の年収の概算を知っておくことで、控除面では無駄のない寄付を行うことができます。

(2) 寄付をする自治体を選ぶ

はじめに挙げたように、今は離れてしまった自分の故郷や、地場産業の活性化や自然保護などの観点から応援したい土地、魅力的な返礼品のある地方自治体など、それぞれの目的にあった寄付先を日本国内どこからでも自由に選ぶことができます。

(3) 各自治体に寄付を申し込む

各自治体から直接「寄付金申込書」を取得して申し込む方法と、各種ふるさと納税紹介サイトからインターネット経由で申し込む方法があります。

(4) 寄付金を納める

銀行振り込みや現金書留などのほか、ふるさと納税紹介サイトを利用する際はクレジットカードなどで支払うことも可能です。

(5) 寄付受領書を受け取り、税金の控除申請をする

「ふるさと納税」を行うと、寄付先の自治体からは「寄付金受領証明書」が送られてきます。こちらを使って期日内に税額控除の申請を行います。確定申告をする場合には、寄付をした翌年の3月15日までに、「ワンストップ特例制度」を利用する場合には、寄付をした翌年の1月10日までに申請手続きを済ませる必要があります。

ワンストップ特例制度について

「ワンストップ特例制度」が始まったことは、確定申告に馴染みがない会社勤めの人たちにとって、ふるさと納税へのハードルを一気に下げるきっかけとなりました。こちらの制度を利用するための条件は、

  • 確定申告を行う必要がない(収入が給与所得のみであり、かつ年収が2000万円以下である)こと
  • その年の寄付先の自治体が5つ以内であること
  • ふるさと納税を行う度に、寄付先の自治体に申告特例申請書を提出していること

の3つです。寄付を行う都度に申請書を提出する、というのは少々面倒にも感じるかもしれませんが、忙しい年度末に慣れない確定申告作業を行うよりはずっと簡便でしょう。
万が一、年内の寄付先が5か所を超えてしまった場合などは確定申告を行うことになりますが、たとえ申請が重なったとしても確定申告の方が優先されますので、以前に行った手続きのキャンセルは不要です。

注意したいのは、ワンストップ制度を利用した場合に控除されるのは住民税のみとなることです。
所得税の還付も受けたい場合は確定申告が必要になります。どちらの場合も控除される総額は変わらないので、ワンストップ制度が適応される方は、ワンストップ制度を利用することをおすすめします。

今話題の高額返礼品はなんで問題になったの?

控除のほかにも、ふるさと納税をすることで得られる嬉しい特典といえば、寄付をした自治体からの返礼品です。それぞれの自治体が誇る名産品や特産品の魅力が詰まった返礼品は、多くの人が喜んでふるさと納税に参加する大きな理由のひとつだといえるでしょう。

しかし、多くの人をふるさと納税に引き付けるきっかけともなっているこの返礼品を巡っては、さまざまな問題も生じています。
少しでも多く寄付金を集めたいがために、過度に高額な返礼品や、またその地域の地場産業や特産品とは全く結び付かない返礼品を出す自治体が現れるようになったのです。

大阪府の泉佐野市

たとえば、2017年度に100億円を超えるふるさと納税を集め、寄付額全国一位となった大阪府の泉佐野市では、全国各地の名産品のほか、格安航空会社で使用できるポイント、自転車、宝石など900種以上の返礼品が用意されていました。

佐賀県みやき町、静岡県小山町

ほかに同年度に70億円を超える寄付金を集めた自治体に、佐賀県のみやき町があります。みやき町の返礼品の一覧には、地元名産の佐賀牛などに加えて、ハーゲンダッツ商品券など全国で使える飲食券、HIS社の旅行券、Amazonギフト券、iPadなどの家電までもが並んでいました。
また、静岡県小山町では週末限定でAmazonギフト券を提供するというキャンペーンが行われ、注目を集めました。

これらの自治体の返礼品の多くは還元率が寄付金の40~50%にも達していましたが、更に驚くべきことに、中には還元率が100%を超える返礼品を得られるケースもあったのです。

ほかにも年間10億円以上のふるさと納税を集める自治体の半数において、返礼品の還元率は50%以上に達していました。
そうして結果的に、同じ寄付をするなら少しでも高いリターンをと望む人たちにより、ふるさと納税は偏った自治体に集中することとなってしまいました。

総務省からの通達

このような返礼品競争の過熱ともいえる状況に対し、本来のふるさと納税の趣旨をゆがめかねないとして、政府や有識者の間では次第に問題視する声が高まっています。
総務省では2017年と2018年の春の二回に亘り、返礼品を「地元の産業に関わるもの」「寄付額の3割相当を超えないこと」とするよう求める通達を出しました。

しかし、通達に従わない自治体がなかなか減らなかったため、返礼品の見直しを予定していないなど問題のある自治体名を公表しています。それでも、2018年の秋になっても「寄付額の3割相当を超える」返礼を行っている自治体は一割以上に上り、200近くの市町村では「地元の産業に関わらない」返礼品が見られました。

2019年6月に開始した新制度について

返礼品は3割以下と決定した理由

2018年12月14日、ついにふるさと納税の制度改正を含む「平成31年度税制改正大綱」が公表されました。この中には、自治体が今後ふるさと納税制度の対象として認められるために必要な条件が明確に条文化されています。

その条文を一部抜粋・要約しますと、

総務大臣は次の基準に適合する自治体をふるさと納税(特例控除)の対象として指定することとする。
・寄付金の募集を適正に実施すること
・寄付金の返礼品を送付する場合、返礼品は地場産品に限り、その返礼割合を3割以下とすること

とあります。つまり今後は総務大臣が指定した自治体のみが、ふるさと納税制度の適用対象となるということです。また、基準に適合しない自治体に関しては、総務大臣がその対象としての指定を取り消すこともできるようになります。

実際に2019年6月1日に新制度がスタートし、通知を守らず多額の寄付を集めたとして、大阪府泉佐野市や静岡県小山町など4市町が新制度の対象外に、その他43市町村については、税優遇の適用期間を6~9月の4カ月間に限られる「仮免許」状態になりました。
また、「東京都」は制度への参加を見送りましたが、都内の市区町村は全て参加していますので対象となります。

対象外の自治体について、詳細はこちらをご参照ください。

新制度になってもふるさと納税は楽しめる!まずは控除額をチェック

新制度になっても、対象外の4自治体と東京都以外はこれまで通り寄付を受け付けていますので、寄付の控除を受けることが出来ますし、返礼品も受け取ることができます。

ふるさと納税によって控除・還付などが行われる寄付金の限度額は、年収や家族構成、住んでいる地域によっても異なります。
今、この記事をお読みになってふるさと納税に興味がわいてきた人、また早速ふるさと納税をしてみたくなった人は、まずシミュレーションページで自分の控除限度額を調べてみましょう。
限度額計算シミュレーションはこちら

控除限度額を把握しておくことで、収入に無理のない範囲で制度を最大限に有効活用した寄付を行うことができます。

制度が開始して10年以上が経ち、ひとつの大きな転換期を迎えている「ふるさと納税」。
今こそその意義をもう一度考え、社会にも自分の生活にも役立つ使い方を目指していきたいですね。

ABOUT ME
叶 温
叶税理士法人/叶会計事務所 監修 税理士(登録番号105730)
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